新NISAの2年間、年初一括・毎月積立・私の手法を3本で比べた投資結果

新NISA実績

はじめに

新NISAの枠を、年の初めにまとめて入れるか、毎月に分けるか。意見が割れるところですが、実際にやった人の口座で見るのがいちばん早いと思います。

2025年の暮れに、自分の新NISA口座と「年初一括で入れていた場合」を比べた記事を書きました。結論は「年初一括のほうが0.4ポイント良かった。それでも私は今のやり方を続ける」。

8ヶ月たって、同じ比較をやり直しました。今度は3本並べています。前回は2本しか置いていなくて、そのせいで見えていなかったものがあったからです。

1. 結論

  • 私の手法は、年初一括に0.4ポイント負け。ここは前回と同じ
  • ただし王道の毎月積立には12ポイント勝っていた。前回はこの1本を並べていなかった
  • 8ヶ月たった今、私の手法は年初一括も抜いています

2. 比べる3本

同じ720万円(2024年と2025年の新NISA枠を使い切った額)を、3つの入れ方で運用した場合を並べます。

  • A 私の手法:S&P500とNASDAQ100を1対2で毎月積み立て、値頃感が出たらスポットで買い増す(2025年4月8日にQQQを24株、約146万円)
  • B 年初一括:王道のS&P500を、年の初めに360万円ずつ
  • C 毎月積立:王道のS&P500を、毎月30万円ずつ

Aが私の実際の口座です。つみたて投資枠でS&P500を月10万円、成長投資枠でNASDAQ100を月20万円。それに加えて、直近高値から2割下げたら成長投資枠を使い切る、というルールを持っています。

-> 2026年の資産運用方針について

BとCは、いわゆる王道のインデックス投資です。S&P500の投資信託1本で、入れ方だけが違います。

3. 2年間の成績

評価日は2025年12月26日にそろえました。

2025年末の評価額リターン
A 私の手法(実額)約1,009万円+40.17%
B 年初一括(王道のS&P500)1,012万円+40.57%
C 毎月積立(王道のS&P500)923万円+28.2%

Aは実際の口座の金額です。BとCは、公表されている基準価額から計算した試算で、Cの買付日は私の積立と同じにそろえました。

4. 王道の毎月積立には、12ポイント勝っていた

前回はAとBしか並べていませんでした。すると読める話はひとつしかありません。「0.4ポイント負けた」です。

Cを置くと、絵が変わります。私の手法は、王道の毎月積立に12.0ポイント勝っていました。

同じ2年、同じ720万円で、王道どおりに毎月積み立てた場合は+28.2%。私は+40.2%です。負けた0.4ポイントのほうばかり見て、勝っていた12ポイントを一度も数えていませんでした。

比較対象が1本足りないと、結論は変わらなくても、意味が変わります。

5. Aの上乗せは、何が作ったのか

では、その12ポイントはどこから来たのか。Cを出発点にして、Aとの違いを1つずつ足していきます。

リターン上乗せ
C 毎月積立(王道のS&P500)+28.2%
+銘柄をS&P500 1:NASDAQ100 2 にする+31.2%+3.1ポイント
+2025年4月8日のNASDAQ100スポット買い約146万円+40.1%+8.9ポイント

足すと+40.1%。実際の口座の+40.17%とほぼ同値。

効いたのは銘柄ではなく、スポット買いのほうでした。NASDAQ100を厚くしたことによる上乗せは3ポイント。2025年4月8日に一度で入れた約146万円が、その3倍近くを運んでいます。

このスポット買いは、思いつきではありません。直近高値から2割下げたとき(値頃感)に成長投資枠を使い切る、と先に決めてあって、その条件に当てはまったから実行した回です。

買ったのは投資信託ではなくQQQというETFでした。投資信託は、注文した時点では値段が決まりません。約定するのは翌営業日の基準価額です。買う直前の数日だけで、1日に6%以上動いた日が2回ありました。翌日の値段を待つ理由がありません。ルールを決めてあっても、執行が追いつかなければ実行できない。買った中身は別記事に書いています。

-> 新NISAに900万円投資した全記録|30ヶ月で1,373万円、年率リターンの正体

6. 年初一括は、年によって勝ったり負けたりする

ここでいったん私の口座を外して、BとCだけで見ます。同じ銘柄で入れ方だけが違う2本なので、純粋に「年初一括と毎月積立はどちらが良いのか」の話になります。

1年ずつに分けると、まったく違う顔が出てきます。どちらも2025年12月26日時点の評価です。

  • 2024年に入れた360万円:年初一括+64.2%、毎月積立+37.6% → 一括が26.7ポイント勝ち
  • 2025年に入れた360万円:年初一括+16.9%、毎月積立+18.8% → 積立が1.9ポイント勝ち

2年分を合計すると年初一括の勝ちですが、それは2024年の圧勝で決まっています。2025年だけを見れば、年初一括は毎月積立に負けていました。

期待リターンで見れば、年初一括のほうが有利です。相場は上がっている期間のほうが長いので、早く入れて長く置いたほうが平均的には勝ちます。2024年分の26.7ポイント差は、その有利さがそのまま出た形です。

弱点はリターンではなく、下げたときの振れ幅のほうにあります。2025年に年初一括していた場合、私がQQQを買った4月8日までに、S&P500の投信で-22.5%、NASDAQ100の投信で-26.0%まで沈みます。360万円なら80万円ほどの含み損です。期待リターンが高いことと、その含み損を年末まで抱えていられることは、別の話です。

そして私は、その同じ日に買い増していました。同じ「まとめて入れる」でも、入れる日を相場に選ばせるか、自分のルールに選ばせるかで、結果が逆を向きます。

下げた局面で何を見て、何をしないかは別記事に書きました。

-> インデックス下落時の心構え|1年で6回の下げを何もせずに通した記録

7. 2025年だけを見ると、私の手法は+38%だった

その2025年に、私が何をしていたか。この年は証券会社の約定履歴が全部残っているので、実額で出せます。投資信託の買付が17件と、4月8日のQQQ 24株。合わせて360万円です。

  • A 私の手法:498万円 → +38.5%
  • B 年初一括(王道のS&P500):421万円 → +16.9%
  • C 毎月積立(王道のS&P500):428万円 → +18.8%

Bに21.6ポイント、Cに19.7ポイント。2年通しの12ポイントより、はるかに大きく開いています。

中身を枠ごとに分けると、どこで開いたのかがはっきりします。

  • つみたて投資枠120万円(S&P500)→ 143万円 +18.8%
  • 成長投資枠240万円(投資信託とETF)→ 356万円 +48.3%

つみたて枠は、王道のCとほぼ同じでした(+18.8%対+18.8%)。同じ指数を同じ日に買っているので当然で、差はまるごと成長投資枠から出ています。

その成長投資枠の中でも、飛び抜けているのはQQQです。4月8日に入れた約146万円が、年末には234万円。+60.5%になっていました。

2025年は、年初一括が毎月積立に負けた年でした。その年に私が20ポイント近く上回れたのは、年初でも毎月でもなく、4月8日に入れたからです。

8. 8ヶ月たって、3本はどうなったか

前回の記事は2025年末で止まっています。その後を追いました。

追いかけるのは2024年・2025年に入れた720万円だけで、2026年の入金は足していません。足すと、年初一括が勝つのが最初から決まってしまうからです。2026年は年初から8月までにS&P500の投信が13%ほど上げた年で、2026年分だけを同じ240万円で比べると年初一括+13.4%、毎月積立+8.1%。上げ相場の年をまるごと足せば、答えは計算する前から出ています。

入金を止めれば、あとから入れたお金に薄められず、入れ方の差だけが残ります。なおAのQQQは、日々の価格を持っていないので同じ指数の投資信託で代用しています。実額より0.3ポイントほど高く出ます。

同じ720万円を私の手法・年初一括・毎月積立の3つで運用した場合の評価額の推移。2024年1月から2026年8月まで
評価日A 私の手法B 年初一括C 毎月積立
2025年12月26日1,011万円1,012万円923万円
2026年3月31日932万円949万円865万円
2026年6月26日1,176万円1,117万円1,018万円
2026年8月21日1,163万円1,142万円1,041万円

AがBを抜きました。2025年末はほぼ並んでいたのが、2026年8月には22万円ほど勝っています。Cとの差も12ポイントから17ポイントに広がりました。

ただし、3月末の下げでいちばん減ったのもAでした。2025年末からの下落率は、BとCが-6.3%だったのに対してAは-7.8%。Bとの差も、上の4つの評価日ではこのときが最大です。2.3ポイント離されています。

理由はどちらも同じで、NASDAQ100の値動きです。BとCはS&P500の投資信託そのものなので、下落率も基準価額と同じ-6.3%。一方でNASDAQ100の投資信託は-8.5%下げています。8月21日時点では、S&P500が+12.8%に対してNASDAQ100が+16.0%。Aが勝ったのも沈んだのも、NASDAQ100を厚く持っているからです。

成長投資枠をNASDAQ100に寄せると決めたのは私で、その判断はここまでのところ成功しています。ただし振れ幅が大きいのも事実です。この3本の順位は、次に大きく下げた局面でまた入れ替わります。

9. それでも年初一括をやらない理由

前回はこう書きました。「精神的に安定するから」。この結論は変えません。ただ、根拠が2つ増えました。

ひとつめ。期待リターンで有利なことと、その年に勝つことは別です。2024年は勝ち、2025年は負けました。平均で有利なのはそのとおりですが、私が入金するのは平均ではなく、特定の年の1月です。どちらの年になるか事前に分かるなら一括にします。分からないので、しません。

ふたつめ。私が王道の毎月積立を12ポイント上回れた分の大半は、下げた日に動けたことが作っていました。2025年分だけで見れば、その差は20ポイント近くになります。動けたのは度胸があったからではありません。「直近高値から2割下げたら成長投資枠を使い切る」と先に書いてあって、その条件に当てはまったから実行しただけです。

毎月に分けて入れるのは、リターンを最大にする方法ではありません。下げが来たときに使える資金(現金とNISA枠)と、そのとき何をするかの手順。この2つを持っておくための形です。私はコロナショックのときに、どちらも持たないまま大きく張って、運用資産を半分以下にしています。

-> CFDで-393万円。コロナショックで資産が半分以下になった話

10. まとめ

  • 同じ720万円で、私の手法は年初一括に0.4ポイント負け、王道の毎月積立に12.0ポイント勝ち
  • 比較は2本では足りない。3本目を置くと、同じ数字の意味が変わる
  • 私の上乗せを作ったのは銘柄構成(+3.1ポイント)ではなく、4月8日の谷で入れた約146万円(+8.9ポイント)
  • 2025年だけで見ると差はもっと大きい。私の手法+38.5%に対し、年初一括+16.9%、毎月積立+18.8%
  • 年初一括は期待リターンでは有利。それでも年によって結果は逆を向く。2024年は26.7ポイント勝ち、2025年は1.9ポイント負け
  • 8ヶ月後、私の手法は年初一括も抜いた。ただし3月末の下げでは、3本でいちばん減っていた。順位は下げ相場でまた入れ替わる
  • 「積立か一括か」は二択ではありません。積立で入り口を作っておき、下げたときにまとめて入れる条件を先に書いておく。私が2年やっていたのは、これでした

数字の出どころ

2025年分は、証券会社の約定履歴をそのまま使っています。投資信託の買付17件(約定日・約定単価・約定数量)と、成長投資枠240万円のうち投資信託に入らなかった残り=1,457,502円がQQQ 24株ぶんです。QQQの円建て評価額は、毎週記録している資産推移から取りました。

基準価額は、投資信託協会の投資信託総合検索ライブラリーが配信しているCSVから取りました(2026年8月22日取得)。

積立の約定日は「毎月3日に申し込み、翌営業日の基準価額で約定」です。2025年の約定履歴12件すべてがこのルールで再現できたので、履歴の残っていない2024年分とBとCにも同じルールを当てました。

2024年分と、BとCはシミュレーションです。ただし2年通しで計算すると、実際の口座(約1,009万円)との差は1,300円でした。

第8章で3本を追いかけるときだけ、QQQを同じ指数の投資信託の基準価額で代用しています(日々の価格を持っていないため)。週次で記録している実額と比べると0.6〜2.5%高く出ます。

元記事が使った基準価額3点(2024年初24,154円/2025年初33,928円/2025年12月26日39,668円)は、上のCSVと一致しました。年初一括の評価額10,121,314円とリターン+40.57%も再現できています。

なお成長投資枠のファンドは、2026年6月に信託報酬の安いほうへ乗り増しています。

-> 投資信託の信託報酬、最安に乗り換えるべきか|SBI NASDAQ100で私がやった判断

あわせて読みたい


■注意

当ブログは資産運用を推奨する目的は一切ございません。

記載の数値は筆者個人の記録と、公表されている基準価額をもとにした試算であり、将来の成果を保証するものではありません。

投資は自己責任で!!

ではまた!!

コメント

タイトルとURLをコピーしました